岩瀬書店(福島市御山)と「玉鈴醤油(しょうゆ)」(伊達市保原町)が協力して造った「岩瀬書店が挑戦した木桶(おけ)仕込み醤油(しょうゆ)」の販売が12月20日に始まった。
木おけでしょうゆを造るプロジェクトが始まったのは2022年秋。岩瀬書店営業企画部長の高橋和正さんは、同プロジェクトに参画した経緯について、「以前から取引のある玉鈴醤油から 『一緒に木おけでしょうゆを造らないか』と誘いを受けたのがきっかけ。今や木おけで造るしょうゆは国内生産の1%ほど。大量生産が主流になってしまった今、あえて昔の方法で造ることにわれわれも賛同した」と話す。「岩瀬書店では本のほか食雑貨の販売もしており、地元に根ざした商品で福島を盛り上げたいと思った」とも。
岩瀬書店は木おけ作りからプロジェクトに関わり、実際に現地で作業を行った。「2023年3月に木おけが完成し、しょうゆができたのは11月。しょうゆ造りに携われることはなかなかない。職人の技術や熱意を間近で感じられる貴重な経験だった」と高橋さんは振り返る。
しょうゆのラベルデザインには、木おけをイメージした横線や、しょうゆを表現した滴のモチーフを取り入れた。商品名については、「書店らしく、読んで楽しめるような名前にした」と高橋さん。
このしょうゆについて、高橋さんは「まろやかでつやがあり、ほのかに木おけならではの香りがする。素材を引き立てる名脇役で、どんな料理にも合うはず」と話す。「岩瀬書店も玉鈴醤油も創業から100年以上たつ会社。福島の100年企業が手を組んで造ったしょうゆを、多くの方に味わっていただければ」と期待を込める。
価格は1,080円。岩瀬書店全6店舗で扱う。販売は2025年10月末まで。