
フリー野外音楽イベント「山餐(さんさん)サウンズ2025」が5月18日、二本松のワイナリー「ふくしま農家の夢ワイン」(二本松市木幡)で開催される。
同イベントは2022年に始まり、今回で4回目。会場は阿武隈山地の中に位置する小高い丘のワイナリーで、新緑の季節に広がるブドウ畑の風景や豊かな自然の中でライブ音楽を楽しめる。
開催のきっかけについて、福島市出身で、実行委員会代表を務め、東京を拠点に活動するバンド「papalion(パパライオン)」の佐藤瑞樹(みずき)さんは「山形のイベント帰りに『ふくしま農家の夢ワイン』に立ち寄った際、ステージがあるので音楽イベントをやってほしいと声をかけてもらったのがきっかけ。地元農家8人が集まって、休耕地をブドウ畑にしてワインを造っている。『若い人たちが集まれる場所を作りたい』という思いにも共感し、ぜひ手伝いたいと思った」と振り返る。
当日は2つのステージを設ける。「Wochikochi Stage(をちこちステージ)」ではバンド演奏、「Abukuma Terrace(あぶくまテラス)」は靴を脱いでくつろぎながらアコースティックライブ楽しめるようにする。「ごろごろしながらライブを見られる場所やハンモックも用意した」と佐藤さん。
出演は「ヤナギ・D・マナミバンド」「neonrocks」「papalion」「buff the Bergamo」「村民こだま」「などの10組で、福島や東京をはじめ、さまざまな地域で活動するアーティストたちが集うほか、ヨガのワークショップも予定。佐藤さんは「アーティスト同士の文化的な交流の場にもなれば」と期待を寄せる。「普段はライブハウスで演奏することが多いミュージシャンも、自然の中で演奏できる機会となり、観客も演奏者も非日常のひとときを味わえる」とも。
飲食ブースでは、二本松市産クラフトワインや窯(かま)焼きピザを販売する「夢ワインカフェ」や東和地区のクラフトブルワリー「ななくさナノブルワリー」、東京を拠点に活動する唐揚げアーティスト「きしぱん」などのほか、「大玉カレー」「酒の勢州屋」「木幡ベース」「おおやま農園」など10店が、フードやスイーツ、ドリンクを提供する。
会場は子ども連れでも訪れやすく、前回は昆虫やトカゲを取って遊ぶ子どもたちの姿も見られたという。「5月は心地良い季節。このワイナリーの素晴らしい景色とともに、ワインやフードを味わったり、ライブを楽しんだり、思い思いのスタイルで自由にのんびり過ごしてもらえれば」と佐藤さん。
開催時間は11時~17時。入場無料。