福島市を拠点に活動するクリエーティブチーム「YOUNiiiiQ(ユニーク)」のメンバーが2月19日、福島市役所を訪れ、市内の小・中・義務教育学校・特別支援学校の計61校へ、自社で発行したZINEを寄贈した。
同チームは、代表を務める「Ploion(プロイオン)」社長の齋藤友希さん、伊藤愉快さん、五島達海さんの3人を中心に活動。かつて大学進学や就職などで福島を離れた際「福島には何もない」と感じていたメンバーたちが、Uターン後に地域の人々のつながりに触れ、「何もないのではなく、何も知らなかっただけだった」という気づきを得たことが活動の原動力となった。現在は、ウェブマガジンや冊子、ポッドキャストを通じて発信を続けている。
今回の寄贈について、齋藤さんは「福島には教科書には載っていない『面白い大人』や『魅力的な場所』が数多くある。この本を手に取ったことが、子どもたちが自分の住む街を誇りに思う一助や、新しい一歩を踏み出す際のきっかけになれば」と思いを語る。企画とライティング担当の伊藤さんは「かつての自分のように『何もない』と思っている若者に『知らないだけ』と伝えたい。日常の豊かさは好きな仲間が周りにいることであり、その架け橋になりたい」と話す。デザインと写真を手がける五島さんは「自らが楽しむために媒体を盛り上げたい。冊子を手に店へ足を運んでくれたという声を聞くのが一番のやりがい」と、表現者としての思いを明かす。
チームはこれまで、駅前再開発が進む街の魅力をつづった「Vol.1」から、県外向けガイドブック形式の「Vol.3」まで、常に「街の今」と向き合って制作を続けてきた。広告料に依存せず、自分たちが本当に紹介したい店や人を「応援金」という形で支援してもらいながら発行する持続可能なモデルを構築している。
齋藤さんはあいさつ文の中で、「この本を手に取ったことが、いつか皆さんが新しい一歩を踏み出す際の小さなきっかけや、自分の住む街を誇りに思う一助となれば」と結んだ。今後は、市内中学校でのワークショップを通じ、写真の撮り方やリーフレット制作の技術を伝える教育連携も視野に入れ、次号「Vol.4」の制作へと歩みを進める。「これからも街の今と向き合い、その時々の課題やニーズに合わせた発信を続けていきたい」とも。