
福島市大町の飲食店「正調料理ながさわ」(福島市大町、TEL 070-9016-1764)がオープンして、6月14日で1カ月がたった。
店主の長澤一浩(かずひろ)さんは市内の飲食店で料理の道に入り、約8年の経験を積んだ後、今回が初の独立開業となる。オープンのきっかけについて、長澤さんは「独立を意識し始めたのはコロナ禍。1年ほど前から物件を探していたところ、勤務していた店が移転することになり、なじみのある同じテナントを譲り受けることができた。全く知らない土地よりも、勝手の分かる場所で始める方が自分らしいと思い、開業を決めた」と話す。
店名の「正調料理」には、「正しき味、受け継ぐ心」という意味を込める。「ロゴや内装も、知人やかつての常連客の協力を得ながら形にした。この店は、皆さんと一緒につくったもの」と長澤さん。席数は、カウンター8席、3人がけテーブル1卓、5人がけテーブル1卓の計16席。
福島の郷土料理をメインに、福島牛や会津産馬刺しなど地元食材を使った料理を提供する同店。「これまでの経験を生かし、観光や出張で訪れる県外の方にも『福島らしい一皿』を楽しんでもらいたい」と話す。
長澤さんの「お薦め」メニューは、素朴な味わいが楽しめる「田楽5本セット」(1,390円)、火鉢で焼き上げる「原始焼き」(880円~)、いかにんじんや紅葉漬けなどを盛り合わせた「郷土3点盛り」(700円)など。飯舘村の精肉店「肉のゆーとぴあ」(飯舘村)から仕入れる福島牛を使った「すき焼き」(1人前1,600円)も用意する。「陶板鍋を使い、一人用として提供するスタイル。まずは肉の味をしっかり味わってほしい思い、肉から先に提供している」と長澤さん。
オープンから1カ月を振り返り、「日々忙しく、気がつけば1カ月がたっていた。お客さまがまた別のお客さまを連れて来てくれて、本当にありがたい」と感謝する。今後については、「県外の方にも足を運んでもらえるような、福島の味を伝える店にしていきたい」と意欲を見せる。
営業時間は17時30分~23時。火曜定休。