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川俣・宮町に古民家カフェ「サイドマウンテン」 週末に自家焙煎コーヒー提供

コーヒー焙煎工房・古民家カフェ「Side Mountain(サイドマウンテン)」店主の横山隆(たかし)さん

コーヒー焙煎工房・古民家カフェ「Side Mountain(サイドマウンテン)」店主の横山隆(たかし)さん

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 コーヒー焙煎(ばいせん)工房・古民家カフェ「Side Mountain(サイドマウンテン)」(川俣町宮町)が川俣町宮町にオープンして、12月1日で1カ月がたつ。

コーヒーとアップルパイのセット(850円)

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 店主の横山隆(たかし)さんは長野県出身。静岡県の大学を卒業後、東京都内の企業に勤める。都市計画や地方創生事業に携わる中、川俣町には復興・移住・定住支援のため、約2年間にわたり週1回のペースで東京から通っていたという。

 仕事を通じて地域の人々と関わりを深めるうちに、3年前からは、町内で開かれる「かわまたコーヒーフェスティバル」にも出店者として毎年参加するようになる。川俣町の里山風景や歴史ある街並みに引かれ、穏やかな人々にも親しみを感じ、「この地で暮らしたい」と移住を決意。「いつかカフェを開きたい」という長年の夢を、築約100年の古民家で実現させた。

 「Side Mountain(サイドマウンテン)」の店名には、自身の名前「横山(=Side Mountain)」を重ねつつ、「里山に寄り添い、人に寄り添い、コーヒーの産地に思いを寄せる」という思いを込めたという。

 店舗面積は約100平方メートル。1927(昭和2)年築の古民家を活用した。床や壁を塗り直し、カフェカウンターを設置、キッチンとトイレを改装したが、できる限り当時の姿を残した。「10年以上空き家だったが、所有者の家族が丁寧に管理してくれていたおかげで状態が良かった。和の雰囲気を生かし、和モダンな内装に仕上げた」とも。席数は、カウンター6席、2人がけテーブル5卓、4人がけテーブル2卓の計24席。「樹齢200年のイチョウの木や和風の庭があり、里山や街並みを見渡せる。夜は星空がきれいで、夏には花火も見える。このロケーションも理想だった」とも。

 大学生の頃に本格的なコーヒーと出合い、7~8年前に焙煎も始めたという横山さん。「最初は手鍋で焙煎していたが、店舗オープンに合わせて、東京の『ワイルドコーヒー』オリジナル焙煎機を導入した。生豆も同店から仕入れている」と話す。

 コーヒーは常に6~7種類をそろえ、ハンドドリップで提供する。中いりから深いりを中心に、「ケニア」「ガテマラ」(以上500円、2杯目以降は400円)などの品種を用意テイクアウトや豆のみの販売にも対応する。「いろいろな産地のコーヒーを楽しんでもらえたら。会津本郷焼のカップもそろえていきたい」と横山さん。福島市大笹生産のリンゴを使った「アップルパイ」(500円)、「チーズケーキ」(450円)、ルイボス・桑葉・エゾウコギ・蒸しショウガなどをブレンドした「薬膳茶」(500円)なども提供するほか、店内では、元川俣町地域おこし協力隊の鈴木有美子さんが手がける、川俣シルクの草木染ブランド「Belltree(ベルツリー)」のストールなども販売する。

 「コーヒーを通じて、地域の人たちが集まり、ゆっくり話をしながら『お茶会』ができるような場所になれば。ここに来れば誰かとつながり、新しい発見がある、そんな場にしていきたい」と話す。

 今後は、ランチやディナーの提供に加え、川俣シャモや地元産のハーブ、イチゴを使った料理やスイーツの展開も予定する。そのほか、ヨガ教室や染め物体験、お月見会、星空観測会などのイベントも企画中で、地域の憩いの場であり、交流の拠点となることを目指す。

 営業は金曜~日曜の11時~18時。

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