自分の分の代金を支払わずに、次に利用する誰かのために寄付する形で支払う「ペイフォワードカフェ」が3月22日、「まちなか夢工房」(福島市本町)で行われた。
今回で2.5回目となる同イベント。本来は3回目だが、コロナウイルスの影響で規模を縮小し、テークアウトのみの提供となったため「2.5回」とした。スタッフもマスクを着用し、店の入口に除菌スプレーを設置するなどの感染対策を取った。
開催のきっかけについて主催の一條仁さんは「海外で同イベントを企画した際、その温かさや優しさを福島でもつなげられないかと思い開催に至った」と振り返る。「今回のテーマは、コロナウイルスの影響でイベント自粛や休校になっていて、落ち込んだりストレスがたまっていたりする人などを始めとした、誰もが利用できる『心の給水ポイント』としている」とも。
今回はコーヒーとオーストラリア・シドニーの紅茶を提供。代金は支払わず、次回同イベントを開催する際に来た客のために寄付という形で支払う。金額に規定はなく、寄付をする本人の希望で決められる。来店の際にメッセージカードを配り、前回開催時に来店した客がメッセージを記入。今回来店した客も次回開催時に来店する客に向けてメッセージを書く。
当日は50人以上が来店し、店内でユーチューブの配信も行うなど、にぎわいを見せた。来店した人からは「1回目の開催から参加している、とても心が温まる場所」「来たら人のつながりを感じて安心できる」などの声が聞かれた。
一條さんは「今回はコロナウイルスの影響で規模を縮小しての開催だったが、『ペイフォワードカフェ』設立から1年がたつので、3回目は集大成として開催したい」と意気込みを見せる。「今回来てくれたお客さんの思いを次へとつなげたい」とも。
次回開催日は未定。