ヘチマを使ったスキンケア商品を販売する「アルモ化粧品」(本宮市白岩)が9月15日、ヘチマの収穫を始めた。
オリジナルスキンケアブランドとしてクレンジングジェルなどを販売する同店。ヘチマから採取する「ヘチマ水」を使った商品を販売している。商品開発のきっかけについて、代表の横尾恵美さんは「2011(平成23)年に東日本大震災が起きて、自分の子どもたちが将来、上京などして福島を離れたときに、福島には放射能のイメージが残っているのではと不安になった。私自身小さいころに母から『ヘチマ水』を肌に付けてもらったことがあり、祖父が残してくれた畑もあったため、ヘチマでスキンケア商品を作ろうと思った」と振り返る。
今年収穫したのは約400本、「ヘチマ水」は約60リットルを採取した。横尾さんは「今年はお盆の時期が寒くヘチマの枯れが進んだため、例年より早く収穫した」と話す。ヘチマの大きさは約50センチ。ヘチマ水を採取した後のヘチマは「ヘチマタワシ」にするという。「震災から10年がたった今でも、山菜などは出荷自粛が続いている。ヘチマは食べられないが、福島県産の食べ物に抵抗がある人へも届けられたらと思い、ヘチマで地域おこしを目指している」と横尾さん。
採取した「ヘチマ水」はクレンジングジェル・ローション・ミネラルファンデーションなどに加工して販売する。横尾さんは「当店の商品を通して福島を知るきっかけになれば」と期待を込める。