「て・と・て美容室」(福島市柳町)が4月29日、10周年を記念したマルシェイベントを開催する。
東日本大震災後の2013(平成25)年1月、店主の坂井奈津子さんが「少しでも誰かの役に立ちたい」とオープンした同店。坂井さんのこだわりは、美容施術後も「自分の手櫛(ぐし)で毎朝ささっと整えられるスタイル」を提供すること。「お客さまとの心のやり取りを大切にし、一生涯の髪のパートナーとなれれば」と話す。福祉理美容師の仲間と介護や障がいで外出できない高齢者のための訪問カットも行う。
10周年を迎え、坂井さんは「頻発する地震やコロナの流行など大変なことも多かったが、たくさんのお客さまに囲まれ楽しい時を重ねることができた10年だった」と振り返る。「これからも明るい未来に向かって歩みを止めず、少しでも人に寄り添いながら、地域貢献ができれば」と話す。
当日は、同店駐車場と隣接する三和紙店の倉庫を会場にマルシェイベントを開く。同店にゆかりのある企業や団体・個人有志10店舗以上が集まり、雑貨やお茶、野菜、弁当などの食品を販売するほか、占いや似顔絵店も出店予定。同店による髪の悩み相談や、紙すき体験、ハンドマッサージなどの体験コーナー、自分で作る綿菓子・輪投げなどのキッズコーナーも設ける。
坂井さんは「とにかく楽しんでほしい。皆さまの笑顔が何よりうれしい」と笑顔を見せる。
開催時間は11時~15時。先着50人に県産米を進呈する。