コンフォートシューズ専門店「WERKSTATT OHZEKI(ヴェアクシュタット・オオゼキ)」(福島市栄町、TEL 024-522-3384)が福島・栄町にオープンして、5月6日で1カ月がたった。
店長の大関悠人さんは福島市出身で、高校卒業後、関東の大学へ進学。大学4年生の時、東京都内のドイツコンフォートシューズ専門学校にダブルスクールで1年間通い、卒業後に渡独。ドイツの大手コンフォートシューズ会社で約7年、整形靴技術の経験を積んだ。帰国後、東京都内にある整形外科専属の義肢装具会社に約5年、勤務した。ドイツの国家資格である「整形靴技術者資格」や、足と靴と健康協議会が認定する「上級シューフィッター」であり、付随する幼児子ども・シニア専門資格を持つ。
大関さんは「高校生の時から靴をやりたいと思っていた。靴にどう携わっていきたいのかを模索している中で、足が痛くて困っている人の役に立つ靴はないかという考えに至った。そんな時にドイツの整形靴技術の存在を知って、やってみたいと思った」と話す。
同所では、1944(昭和19)年、大関さんの曾祖父が、代々営んでいた理容室を大町から移転して以来、3代で80年近く営業してきた。父、宏之さんが理容店「理容大関」を昨年12月に閉店。大関さんが受け継ぐ形で、店をオープンした。
オープンから1カ月がたち、「実際に顔を合わせて生の声が聞けるのがうれしい。足のサイズが小さくて、合う靴がなかなか見つからないという方や、外反母趾(ぼし)で困っている方が多いという印象」と話す。
同店では、足や靴のカウンセリング(1,000円、足の計測・採型含む、コーヒー1杯付き)、コンフォートシューズの販売、靴の加工(1,000円~)、オーダーメードインソールの作製(1万9,800円~)、靴の修理、靴磨きなどを行う。
カウンセリングについて、「カウンセリングシートを元に問診、足の計測・採型を行い、併せて足の状態を見ていく。靴の履き方の指導や、履いている靴の加工だけで、履きやすく楽になる場合もある。インソールを作るかどうかは、お客さまの意向と足の状態を見て慎重に判断する」と話す。
コンフォートシューズの「お薦め」は、日本人の足に合った木型を使っているというオーストリアのブランド「legero(レジェロ)」、ドイツの伝統的な職人技術によって作り続けられているというドイツのブランド「waldlaufer(ヴァルドローファー)」。
併設するカフェでは、エスプレッソ、カフェラテ、ドリップコーヒー、クラフトコーラ、子ども向けジュースなどのドリンクや、手作りクッキー、プリンなどのスイーツを提供する。バリスタの洲之内麻矢さんは「自分がやってきたエスプレッソが地域の方々に受け入れられるか不安と期待がある。『福島でおいしいコーヒーはどこ?』と聞かれた時に名前が出るような店になりたい。カウンセリングの時だけでなく、フラッと立ち寄って気軽にコーヒーを飲んでくだされば。エスプレッソをもっと広められたら」と話す。
今後について大関さんは「靴は修理ができる。履きやすい靴を長く履いてもらえたら。どういう風に履くと履きやすくなるのか、足に合うのか。少し手を加えるだけで履きやすく、楽になる技術があることを多くの方に知ってほしい。足や靴に困っている人たちに、そうした形でサポートできたら」と意欲を示す。
営業時間は10時30分~19時。
月曜と第3日曜定休。