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老舗文具店「文化堂」 福島県沖地震による大規模半壊から復活遂げる

再建された「文化堂ビル」外観

再建された「文化堂ビル」外観

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 福島市上町の文具店「文化堂」(福島市上町、TEL 024-529-5400)が6月6日、移転リニューアルオープンした。

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 2022年3月の福島県沖地震の影響でビルが大規模半壊し、ビルの取り壊しと移転を余儀なくされた同店。1926(昭和元)年創業の文化堂は創業当初から中心市街地に店舗を構え、市民に長年親しまれてきたことから、閉店を惜しむ声も多かった。

 社長の中野義久さんは「ビルの解体が決まった時は寂しい気持ちでいっぱいだった。長年、県庁通りで商売をやってきて、愛着のある地だったので思い入れは強く、『戻ってきたい』と、ずっと思っていた」振り返る。県庁通りの商店街振興組合理事長も務める中野さん。「にぎわいを失いつつある駅前通りに、県庁通りからにぎわいを生み出したいと考えてのリニューアルオープンでもある」とも。

 リニューアルオープン後は、旧店同様の文具店と万年筆を中心に品ぞろえするセレクトショップ「ペントノート」に加え、福島市御山への移転をきっかけに始めたベーグル店「goodone.begel(グッドワンベーグル)」、新事業としてイベントスペースを併設する。「イベントスペースは、県庁通り商店街でイベントを開きたいと思った時にスペースがなかったことから整備した。にぎわいが生まれる場所にしたい」と中野さん。

 オープンを迎え、中野さんは「被災から2年。険しく長い道のりだったが、ようやくオープンを迎えることができてうれしい。携わってくださった方々の尽力と文化堂の再オープンを心待ちにしてくださった市民の方々への感謝の気持ちを持って頑張りたい」と意気込みを見せる。

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