福島で200年以上続く老舗和菓子店「駒田屋本舗」(福島市荒町)が、福島が生んだ作曲家・古関裕而が幼い頃好きだったという大福「矢の餅」を売り出した。
江戸時代後期から同じ場所で営業を続けている同店。3月30日に放送が始まった古関裕而をモデルにしたNHKの朝ドラ「エール」に合わせ、幼い頃に好きだったという大福「矢の餅」を復刻した。
「矢の餅」復刻のきっかけについて、同店の渡邊浩光さんは「古関さんが出展した記事に書いていた中学校時代のエピソードの中に『休み時間になると学校を抜け出して買いに行っていた』という文章があった。それから商店街連合会に依頼され、試行錯誤の末、完成し販売に至った」と振り返る。
「矢の餅」は平たい大福に、塩漬けにして蜜につけたシソの葉を矢の形にして包んだもの。渡邊さんは「餡はこしあんか粒あんか、粉は何を使っていたのかなど、古関さんが通っていた店はもう無く、資料が少なかった。シソの葉が薄く、破れたりもして何度も試作を繰り返した」と話す。価格は、2個入り=346円、6個入り=1,037円。数量限定。
「ドラマ『エール』が始まった。古関さんがおいしいと食べていた『矢の餅』で、世の中厳しい状況だが、少しでも盛り上げられれば」とも。
営業時間は8時30分~18時(土曜・日曜・祝日は17時まで)。