福島市土湯温泉街にある「湯楽座(ゆらくざ)」(福島市土湯温泉町下ノ町)内に蒸し料理店「ゆげ」がオープンして1カ月が過ぎた。
同館と土湯温泉街の再生事業の一環としてオープンした同店。オープンを振り返り、運営する「元気アップつちゆ」代表の加藤貴之さんは「本来は土湯温泉から湧く温泉で蒸したかったが、福島では許可が下りず『湯蒸し』で提供することにした」と振り返る。「台風やコロナの影響で、当館がオープンしてから2年目で店を開いた」とも。
店内を和風モダンに仕上げた同店。客席からは、キッチンから立ち上る湯気が見えるよう工夫を施す。
同店では「土湯温泉でしか味わうことのできない新名物を提供する」ことを基本方針に、福島県内外の飲食事業者や専門家からアドバイスを受けメニューを開発。加藤さんは「温泉の『湯けむり』という観点から着想して『湯気で蒸す』調理法を取り入れた」と話す。ブルワリー「おららの酒BAR」(土湯温泉町下ノ町)で醸造される福島県産の酒米「夢の香」を使った甘酒で食材を漬け込み、提供する。加藤さんは「今後も新しい蒸し料理を開発し、おいしさと魅力をアップデートしていければ」と意気込みを見せる。
営業時間は11時~17時。