テークアウトピザの売り上げの一部を寄付する「チャリティーピッツァ」が3月9日・10日、イタリア料理店「Trattoria La Wasabi(トラットリア ラ ワサビ)」(伊達市保原町)で行われた。
2011(平成23)年の東日本大震災直後の伊達市内は断水と停電状態が続き、スーパーやコンビニでは棚から食料品が消え、ガソリンや灯油も入れられない日々が約2週間続いた。同店はピザ窯が使えたため、同年3月14日からテークアウトピザを通常価格の約半額で販売開始。店主の末永俊一朗さんは「居ても立っても居られなかった。自分たちにできることは何なのかをスタッフと考えた答えがピザの販売だった」と当時を振り返る。
「当たり前のことがありがたいこと」という当時の思いを風化させないようにスタッフと話し、節目である3月11日にテークアウトピザを当時の価格で販売することを企画。今年で3回目となる11日が店休日のため、前倒して2日間行うことにした。2日間で200枚以上を販売。収益の一部は伊達市教育委員会こども部に寄付する。
末永さんは「地域に根付き、愛される店づくりを開店当初から心掛けている。今後も食を通してさまざまな活動をしていきながら笑顔あふれるまちづくりの一助になれれば」と話す。