福島県立福島西高校(福島市方木田上原)で女子生徒用の制服にスラックスが10月、導入される。
1962(昭和37)年に県立福島西女子高等学校として創立され、1995(平成7)年に男女共学校となり現在の校名になった同校。これまでは男子生徒用制服にのみ導入していたスラックスを、来月の衣替えに合わせ女子生徒用を導入する。導入のきっかけについて、佐藤伸郎教諭は「生徒会から冬場の寒さ対策について意見が上がり、女子生徒でもスラックスが着用できないかと声が上がっていて以前から検討していた」と振り返る。「自転車で通学する女子生徒も多いため、スラックスの方が通学しやすいのでは」とも。
同校では昨年から、国連総会が2015(平成27)年に採択した2030年に向けた行動指針「SDGs(Sustainable Development Goals)」の研究に取り組んでいる。その中でジェンダーについて研究する吉田依莉さん(2年)は「スラックス導入はうれしい。冬場はひざ掛けを使って授業を受けていた、防寒対策になれば」と話す。「防寒対策ではあるが、スカートをはくことにつらさを感じている生徒も快適に過ごしてもらえるようになれば」とも。
その他にも女子生徒らからは「スラックスはかっこいい」「はいてみたい」などの声が聞かれた。
佐藤教諭は「制服の選択肢が増えたことはとても大きい。導入についても生徒が主体になって考えて意見を出している、生徒たちの柔軟な考えを大事にしていければ」と目を細める。