東日本大震災の当時の様子や復興の軌跡を展示した「震災復興パネル展」が9月19日、福島学院大学駅前キャンパス(福島市本町)で始まった。
東日本大震災が起きた当時からの年表や、原発事故について展示している同展。開催のきっかけについて、福島市政策調整課の高野隆一さんは「震災と原発事故から10年目を迎えたのを機に、震災の記憶と教訓を次世代へ継承するために開催に至った」と話す。「本来は東京オリンピック・パラリンピックに合わせて7月からの開催を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の影響から延期し、9月の開催になった」とも。
同展では、原発事故で広がった風評被害による食の安全や、空間放射線量の状況などについてのパネルを展示。震災が発生した2011(平成23)年3月11日の14時46分から2020年3月31日までの年表を4章に分け展示し、県内外の当時の出来事を伝える。
市内在住者16人がそれぞれ震災の体験談を話す動画を上映。福島市を拠点に活動するエアレースパイロット・室屋義秀さんをはじめ、震災当日に生まれた子どもを持つ家族の体験談などを流す。
入場の際に検温とアルコール消毒を実施。受付表に名前と連絡先の記入を促すなど、新型コロナウイルス感染症対策を取って開催する。
高野さんは「パネル展を通じて、復興の歩みや市民の思い、新しいまちづくりの方向性を感じてもらえれば」と来場を呼び掛ける。
開催時間は9時~17時。入場無料。11月23日まで。12月以降、体験型の展示を加え別会場で開催予定。