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伊達に・女性向け就労継続支援事業所「工房もものたね」 福島産農作物でお菓子も

NPO法人「かおり福祉会」代表理事の佐久間香里さん(右から2人目)と「工房もものたね」のスタッフ

NPO法人「かおり福祉会」代表理事の佐久間香里さん(右から2人目)と「工房もものたね」のスタッフ

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 女性向け就労継続支援事業所「工房もものたね」(伊達市伏黒、TEL 024-572-6822)が2月13日、伊達市内で開所した。女性向け事業所は福島県内初。

「工房もものたね」の外観

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 運営するNPO法人「かおり福祉会」代表理事の佐久間香里さんは埼玉県出身で、大学卒業後、福島県でアナウンサーとして2年半働いた後、東京でフリーアナウンサーとして働きながら、休日は介護のアルバイトや障がい者スポーツなどのボランティアを続け、NPOや福祉について大学院で学んだ。

 障がい者福祉の現場で働く中で、男性スタッフへの相談を恥ずかしいと思う女性利用者や、過去にハラスメントを受けて男性恐怖症になっている女性に出会った。女性障がい者の平均年収は男性障がい者の半分程度(100万弱)しかなく、育児や出産などを理由に採用を敬遠されるなど、働く上での困難も大変深刻な状況であることが分かったという。

 開所のきっかけについて、佐久間さんは「女性向けの就労支援事業所がなかった。女性としての尊厳を傷つけられた経験のある方が多いことを知り、女性向けの施設の必要性を強く感じた。障がいを抱える女性が安心できる環境で、やりがいを持って働けるよう支援したいと思い開所を決めた」と話す。

 同事業所は福島産の農産物を使った焼き菓子やジャムの製造のほか、編み物や刺繍(ししゅう)、布製品などのハンドメード品を作って販売する。
「お薦め」は同事業所オリジナルブランド「momonotane」の「小麦粉・卵・乳製品・白砂糖不使用の植物性・無添加ビーガンお菓子」。「対等で公正な価格設定、働くことをサポートすること、福島産へのこだわりが込められている。農福連携が地域の活力になって、地球環境に優しく、安心で豊かに暮らせる、持続可能な地域社会を体現することをコンセプトにしている」とも。

 「通販や事業所内での物販も始める予定。今後は『momonotane』の商品数を増やして全国展開していきたい。加工所やカフェコミュニティースペースも作りたい」と佐久間さんは話す。

 通販は3月1日、事業所内での物販は3月2日開始予定。
現在、クラウドファンディングで協力を呼びかけている。

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